病気との向き合いかた

私は、3年前に母を乳がんの手術、再発の末に亡くしました。45歳という若さでした。私自身もまだ10代だったので、当時の私には受け入れ難いものがありました。毎日毎日泣きじゃくっていたのを思い出します。病気というのは、一瞬でそれまで積み上げてきたものが崩れ堕ちる感覚です。本人が一番辛いのですが、その家族もまた辛いのです。自分の無力さを思い知る時だってあります。ですが、ひとつ言えることは、たとえ困難な状況でも、まわりは諦めてはいけません。最後の最後まで信じてください。闘病生活を続けていると、どうしても不安で仕方のない時もあります。そんな時、一人で抱え込まないでください。周りに助けを求めてください。人というのは、同じ想いを共有することができると、心が楽になります。私も初めは一人で治療法を必死に調べたり、夜中にひっそり泣いたり、誰にも想いを打ち明けずにいましたが、それは違うなと気づきました。頼っていいのです。信頼できる人には、ぜひ胸の内を明かしてみてください。